26ky-24
| 伊藤 颯希(上武大4年)左翼 185/95 右/右 (県岐阜商出身) | |
4年春のリーグ戦では6本塁打を放ち、一躍注目を集めた 伊藤 颯希。しかし、続く全日本大学野球選手権では無安打に終わり、持ち味を十分にアピールできないまま春のシーズンを終えた。大学からのプロ入りを目指すのであれば、やはり全国大会での確かな実績が不可欠だろう。 (守備・走塁面) 一塁到達タイムは右打席から4.25秒前後。これを左打者換算すると4.0秒前後に相当し、プロの水準で見ても「中の上」クラスの脚力がある。今春のリーグ戦では盗塁2つを決め、失敗は0。上のステージで「走力」を売りにするほどではないかもしれないが、強打者でありながら脚力で見劣りすることはない。 むしろネックとなるのは守備位置だ。今春はレフトを守り、過去にはライト・三塁・一塁を経験している。どのポジションも守れないわけではないようだが、無難に落ち着くのはやはりレフトという印象だ。守備範囲や地肩に関しては判断しきれなかったため、秋までの宿題としたい。なお、今春のリーグ戦は13試合に出場し無失策という記録を残している。 (打撃内容) 4年春のリーグ戦では 打率.352、6本塁打、21打点 と圧倒的な破壊力を見せた。しかし、大学選手権の函館大戦では4打数無安打に終わり、チームも初戦で敗退している。 <構え> ☆☆☆★(3.5) 右打席から、ほぼ両足を揃えたスクエアスタンス。グリップを高めに添え、バットを後ろに倒す構えだ。腰の据わりや、両目で前を見据える姿勢は良く、全体的にもバランスが取れている。ただし、体を動かすような「揺らぎ」の動作がないため、構えが幾分固く見えてしまう。 <仕掛け> 平均 投手の重心が下がる時に動き出す「平均的な仕掛け」を採用している。この始動は、確実性と長打力を兼ね備えた中距離打者や、勝負強さを求めるポイントゲッターによく見られるものだ。 <足の運び> ☆☆☆★(3.5) 足を引き上げ、ベースから離れる方向に踏み出すアウトステップを採用。始動から着地までの「間」はそこそこで、直球や変化球の緩急にもそれなりに対応できている。アウトステップ気味であることから、内角への意識が強いタイプかもしれない。 踏み込んだ足元はインパクトまで動かず我慢できているため、アウトステップであっても、甘めの外角球や高めの球には十分に食らいつけるだろう。 <リストワーク> ☆☆☆★(3.5) 「トップ」を作る動作は自然体で、力みなくボールを呼び込めている。ただし、バットを引く動作が遅れないよう注意が必要だ。バットの入射角にロスはないが、アウトステップで踏み込む分、外角球をさばく際に体とバットが離れ、手打ちになりやすい点は気にかかる。それでもスイングの弧は大きく、遠心力を生かした長打には期待が持てる。 <軸> ☆☆☆★(3.5) 目線の上下動は少なく、体の開きも我慢できている。ただ、大学選手権では少し前に体が泳ぐ場面も見られたため、突っ込みすぎないよう意識したい。 (打撃のまとめ) バットを引くのが遅れる、体とバットが離れる、体が突っ込むといった欠点が時折顔を出す。これらが、リーグ戦では無双しても全国大会で結果を残せなかった要因かもしれない。これらの課題を留意しつつ、秋のリーグ戦での飛躍を期待したい。 (最後に) 守備や地肩など判断を保留した部分もあり、今後も追跡していきたい選手だ。貴重な「右の飛ばし屋候補」だけに、しっかりとしたアピールができれば面白い存在になるだろう。この春の悔しさを、ぜひ秋のリーグ戦や神宮大会で晴らしてほしい。 蔵の評価:追跡級! (2026年 大学選手権) |