26ky-1
| 牟禮(むれ)翔(九州国際大付3年)中堅 180/89 右/右 | ||||||||||||||||||||||||||||
3年春の選抜では、チームがベスト4まで駒を進めるなか不祥事のため出場できなかった 牟禮 翔。不祥事の原因などはいろいろ噂されるが、純粋に選手としての能力は二松學舍大付時代の 鈴木 誠也(元広島-カブス)と比較しても遜色のない逸材だ。 走塁面:☆☆☆★ 3.5 一塁までの到達タイムは右打席から4.15秒前後。これを左打者換算すると、3.9秒前後に相当する。プロに混ぜても 中の上~上の下 ぐらいの脚力があると評価できるが、それほど積極的に盗塁を仕掛けてくるわけではない。 守備面:☆☆☆★ 3.5 この脚力を生かしたセンターの守備では、かなり守備範囲が広い。打球勘やキャッチングなども水準以上で、落下点までの入り方にも余裕がある。捕球時にも次のプレーを想定した動きができる。低く強い送球ではないが、長く遠くへ投げられる地肩の強さも水準以上だ。ただし、夏の大会でのバックホームの場面では、キャッチャーの取れないほど頭の上に送球してしまうなど、送球の精度の方に課題を残しているのかもしれない。 純粋な走力や肩はあるので、あとはその身体能力を生かす術を磨けるかが一つの鍵になる。それでも素材としては十分にプロでやっていけるだけのものがあり、今後の取り組みや意識次第では「名手」への道も切り開いていける可能性を秘めている。
(打撃内容) 3年夏の大会では、1番・中堅手として出場。初戦こそスタメンから外れたが、あとの試合では安定して能力の高さを示していた。 <構え> ☆☆☆★ 3.5 右打席から前の足を引いて後ろ足に体重を預けつつ、グリップの高さは平均的。腰の据わり具合や全体のバランスとしては並ぐらいだが、両目ではしっかり前を見据えられている。打席でもリラックスして立てているのは良いところだ。 <仕掛け> 早め 投手の重心が下がり始める時に動き出す「早めの仕掛け」を採用。この仕掛けは、対応力を重視したアベレージヒッターに多く見られる始動のタイミングである。この辺も昨年から変わっていなかった。 <足の運び> ☆☆☆☆ 4.0 足を引き上げてベースから離れた方向に踏み出すアウトステップを採用。始動から着地までの「間」は取れており、速球でも変化球でもスピードの変化には対応しやすい。アウトステップするように、内角への意識が強そうだ。 それでも踏み込んだ前の足はインパクトの際にブレずに我慢している。したがってアウトステップでも、甘めの外角球や高さであれば開きを我慢してついていけそう。特にこの夏も、右方向にきっちり打ち返すことができていた。 <リストワーク> ☆☆☆ 3.0 打撃の準備である「トップ」を作るのは自然体で、力みなくボールを呼び込めている。あとは、バットを引くのが遅れないように注意したい。 バットの入射角度は腰が早めに開いて少し遠回りに出てくる。それでもバットの先端であるヘッドは下がらずスイングできているので、しっかり捉えた打球はフェアゾーンに飛びやすい。アウトステップするのは引っ張りを得意としているのではなく、苦手なインコースをさばきやすくするためにスペースを空けているものと考えられる。 <軸> ☆☆☆★ 3.5 足の上げ下げはあるが、目線の上下動はそれほど大きくはない。体の開きも早めには開くが、ある程度のところまでで我慢できている。軸足の形も大きくは崩れず軸回転でスイングできていた。 昨年までは軸足の内ももの筋肉がまだ発展途上だったが、この1年でだいぶ強くなってきた。そのため強烈な打球を放てるようになり、飛距離も増したのではないのだろうか。 (打撃のまとめ) スイング軌道がやや遠回りなのは気になり、打てる幅は狭そうな印象は受ける。それでも、自分の打てるゾーンの球は高い確率で仕留められる技術があり、その点は大いに買いたい。技術的には大きく変わってはいなかったが、この1年で体つきもだいぶ逞しくなってきた。 (最後に) 不祥事の詳細はわからないが、各球団がどのように判断するのだろうか。ただ純粋にプレーを見る限り、2位(上位24名)以内に指名されるだけの素材ではあるように思える。昨秋までは「俺が俺が」といったプレースタイルに見えたが、軽く接触した相手にも気遣うように、だいぶ心理的な部分でも変化が芽生えはじめてきているのかもしれない。 蔵の評価:☆☆☆(上位指名級) (2026年 福岡大会) |
| 牟禮(むれ)翔(九州国際大付2年)中堅 182/82 右/右 | |||||||||||||||||
大きな弧を描くスイングからも、将来的にホームラン打者になれる可能性を秘めている 牟禮 翔。今後、非常に楽しみな素材である。 (守備・走塁面) 一塁到達タイムは右打席から4.15秒前後。これを左打者に換算すると、3.9秒前後に相当する俊足である。現在、それほど盗塁を積極的に仕掛けるプレースタイルではないが、足は基準以上のものを持っている。今後、走塁への意識がどこまで高まるか注目したい。 むしろ驚いたのは、中堅手としての動きの良さだ。この脚力を生かし、守備範囲は想像以上に広い。それだけでなく、打球勘やキャッチングも基準以上で、落下点への入り方に無駄がない。さらに、次のプレーを想定した捕球もできていた。 肩は低く伸びてくる強肩というわけではないが、遠くに長く投げられる地肩の強さがある。走力同様、肩も 中の上~上の下クラス はあると見て良いだろう。将来的には、プロでもセンターを守れるレベルの運動能力と守備力を備えていると言えそうだ。 (打撃内容) この秋の神宮大会を見る限り、変化球への対応が一つの鍵となる印象を受けた。セイバーメトリクス的に見ると、出塁率+長打率を合算したOPSは.393+.821=1.214と非常に高い水準に達しており、総合的な打撃生産力の優れさが裏付けられる。また、長打率から打率を引いたIsoP(純粋な長打力)は.428と突出しており、パワー型のスイングが数字にも表れている。一方、四球と三振の比率(BB/K)は1.25と良好で、選球眼の良さとコンタクト能力のバランスも取れている。 秋季九州大会と神宮大会の成績は以下の通り。
<構え> ☆☆☆ 3.0 右打席から前足を軽く引いて、グリップを高めに構える。腰の据わり、両目の視線、全体のバランスともに平均的で、無難な構えと言える。 <仕掛け> 早め 投手の重心が下がり始めるタイミングで動き出す「早めの仕掛け」を採用している。このタイミングは対応力を重視するアベレージヒッターに多く見られる。彼が将来的にアベレージタイプになるかは別として、現在は対応力を優先していることがうかがえる。 <足の運び> ☆☆☆★ 3.5 足を軽く上げて回し込み、ベースから離れた方向に軽く踏み出すアウトステップを採用。始動から着地までの「間」が取れているため、速球・変化球ともにスピードの変化には幅広く対応可能に見える。ただし実際には、緩い球に苦戦している印象がある。 アウトステップ気味のため内角への意識が強いが、踏み込んだ前足はインパクト時にブレず、甘い外角球や低めを我慢して叩けている。内角をさばくのが得意というよりは、苦手を補うためにアウトステップを採用している可能性がある。 <リストワーク> ☆☆☆ 3.0 トップの形は自然体で力みなく作れており、ボールを呼び込めている。バットを振り出す際は早めに肘を下げて、飛んでくるボールのラインにバットを入れてくる。やや遠回りにバットが出るが、これにより遠心力を生かした大きな弧のスイングとなっている。 木製バットになれば、長打力がより発揮されそうなスイングだ。インパクトまでのロスは感じられるが、ヘッドが下がっていないためボールとの接地面は広く、フェアゾーンに飛びやすい形になっている。 <軸> ☆☆☆☆ 4.0 足の上げ下げが静かなため目線の上下動は小さく、体の開きも我慢できている。軸足を起点にきれいに回転してスイングできている。強いて言えば、軸足内腿の筋肉がまだ発達途上で、打球の強さにはやや緩さが残る。 (打撃のまとめ) ボールを遠くに飛ばす資質は十分にあるが、芯で捉える精度には粗さが残る。おそらく選抜以降は、緩い変化球で抑えられる攻めが増えるだろう。そうした中でどれだけ結果を残せるかが、今後の鍵となる。 (最後に) 高い確率でボールを捉える技術はまだ物足りないが、遠くに飛ばす才能は確かにある。さらにこれだけの強打者でありながら、守備力・走力・肩も基準以上と、総合的な素材の良さが光る。一冬越えての成長次第では、上位候補に名を連ねてもおかしくない。タイプ的には、同じ福岡の高校出の 新庄 剛志(日本ハム)監督に似た雰囲気を持つアスリート系アーチストではないのだろうか。 (2025年秋 神宮大会観戦) |