23dp-6





携帯版はコチラから



磯貝 和賢(25歳・HONDA)投手 185/95 右/右 (中部大第一-中京大出身)





 「世代屈指のポテンシャル」





 中京大の下級生時代に見た時は「世代屈指ではないか」と思わせるほどの輝きを放っていた 磯貝 和賢。しかし、大学4年時は調子を落とし、社会人のHondaに進んだ。入社1年目に肘の手術を行い、復帰を果たしたのは2年目秋の日本選手権。京セラドーム大阪のスピードガンで157キロを記録し、一躍世間の話題をさらった。さらに3年目の今年は、東京ドームでも151キロを計測している。


(投球内容)

 3年目の今年は先発する機会もあったものの、現在はリリーフ中心に起用されている。今シーズンの都市対抗までの成績は、
21回2/3を投げ、被安打11、四死球2、奪三振14、防御率0.42 という抜群の数字を残している。

ストレート 145キロ前後〜MAX 151キロ
☆☆☆☆(4.0)

 都市対抗では、わずか1試合で1イニングのみの登板にとどまった。投球の多くは変化球で、自慢の速球を投げ込む機会はそれほど多くなかった。しかし、都市対抗では力みもあり、あまり球筋が定まっていなかった印象を受ける。予選を振り返っても、ストレートのバラつきが目立つ投手という見方ができそうだ。ボール自体の威力は充分だが、現状では
直球に対する絶対的な信頼度合いはそこまで高くはないのかもしれない。

 とはいえ、大学時代は両サイドに投げ分ける高い制球力を誇り、打者の
内角を厳しく突く投球も見せていた。実際、今季も21回2/3イニングを投げて四死球はわずか2個にとどめており、コマンド能力の高さは健在だ。

横変化 カット・スライダー
☆☆☆(3.0)

 小さく横滑りする130キロ台後半のカットボールを多用してくる。打者の空振りを大きく奪うような曲がりではないが、この球でカウントをしっかりと整えていく。

縦変化 チェンジアップ・フォーク
☆☆★(2.5)

 左打者に対しては、チェンジアップやフォーク系の球を中心に配球を組み立てる。ただ、この球は打者にあまり振ってもらえず、見極められることが多い。その影響もあり、
21回2/3イニングで14奪三振と、数字の割に三振の山を築くようなタイプではない。

緩急 カーブ
?

 頻繁に投げるわけではないが、余裕が出てくると緩いカーブなども大学時代には操っていた。現在はリリーフでの登板が中心のため、こうした球種を投げる機会は滅多にないのだろう。

投球以外の技術
☆☆☆★(3.5)

 クイックタイムは0.95秒〜1.05秒と非常に素早い。走者への目配せをしっかりしていなかったり、牽制が平凡だったりするため、その点は
フォームの癖や盗塁面で若干の心配も残る。それでも、ボールを長く持ってタメを作ったり、普段の投球テンポが異常に速かったりと、「間」の使い道を強く意識した投球ができている。高速クイックと投球時のタメを使い分けることで、走者は非常にスタートが切りにくいのではないか。

(投球のまとめ)

 都市対抗予選や本戦の投球を見る限り、大卒3年目にしては「粗削りな剛腕・速球派」というイメージが強く残る。しかし、大けがを乗り越えた経験があるからこそ、その裏では緻密な投球術や制球力にしっかりと磨きがかかっている。プロの世界でも、短いイニングを任せるリリーフとしてであれば、ある程度の即戦力として期待できるのではないだろうか。






(投球フォーム)

 セットポジションから、勢いよく高く足を大きく引き上げる。フォーム序盤から高いエネルギーを捻出する、まさに
リリーフタイプの入り方だ。軸足一本で立った時に膝から上がピンと伸びがちでやや力みは感じられるものの、それでも適度にバランス良く立てている点は素晴らしい。

<広がる可能性>
☆☆★(2.5)

 引き上げた足を地面に向けて真っすぐ伸ばしがちになるため、お尻の一塁側への落としにはやや甘さを残す。カーブやフォークといった球種を全く投げられないわけではないが、その変化は全体的に鈍くなりやすい。

 それ以上に「着地」までの地面の捉え方が早く、体を捻り出す時間はしっかりと確保できていない。そのため、曲がりの大きな変化球よりも、球速のある小さな変化球を中心に投球の幅を広げていくことになりそうだ。

<ボールの支配>
☆☆☆★(3.5)

 グラブは最後まで体の近くに収まっており、外に逃げようとする遠心力をしっかりと内に留めることができている。したがって軸はブレにくく、両サイドへのコントロールは安定しやすいと考えられる。一方で足の甲での地面の捉えがやや浅いため、体が浮き上がろうとする力を十分に抑え込めてはいない。それでもボールを前で放せており、指先まで力がしっかりと伝わっている。このおかげで、ボールが上ずってしまうのを防げているのだろう。

<故障のリスク>
☆☆☆★(3.5)

 お尻の落としに甘さを残すわりに、フォークなど体を捻り出して投げる球種を使うため、その意味では体に窮屈さが生まれ、肘などへの負担はやや懸念される。それでも腕の送り出しを見る限り、肩への過度な負担は少なそうだ。多少力んで投げてしまう部分が疲労を溜めやすい要因にはなるものの、普段は脱力した投球を心がけているようにも見受けられる。

<実戦的な術>
☆☆★(2.5)

 「着地」までの地面の捉えが早いため、ボールの出どころが
打者から少し早く見えやすい。そのため、打者が幻惑されにくく、縦の変化球をなかなか振ってもらえないのではないか。ボールにまだ十分に体重が乗る前にリリースしている感覚もあり、どうしても「手投げ」の印象を与えてしまう。

(フォームのまとめ)

 投球フォームの4大動作である「着地」「球持ち」「開き」「体重移動」のうち、
「球持ち」以外にはまだ改善の余地がある。制球を司る動作や故障への耐性自体は悪くないものの、将来的にプロでいかに武器となる変化球を見出せるかが鍵になりそうだ。


(最後に)

 社会人3年目ではあるものの、長期の故障離脱期間もあったためか、投球全体には
まだ粗削りで若い印象を受ける。ボールの威力自体は社会人でもトップクラスだが、即戦力として計算できるかの判断は評価が分かれるところだろう。下位指名であれば獲得を検討する球団もあるかもしれないが、本人がその条件でもプロ入りを希望するのか、あるいは会社側が送り出すのかといった調整課題もあるはずだ。

 個人的には思い入れのある選手だけに大きな期待を寄せているが、ドラフト指名となるとやはり微妙な立ち位置にいると言わざるを得ない。短いイニングを任せるリリーフとしては非常に面白そうだが、一軍の主力として活躍するかまでは確信が持てなかった。社会人5年目でプロ入りした片山 皓心(DeNA)のように、本当の「旬」は数年先なのかもしれない。


蔵の評価:
☆(下位指名級)


(2026年 都市対抗)


 




磯貝 和賢(中京大4年)投手 185/100 右/右 (中部大第一出身) 
 




 「変化球が・・・」





 今年の大学生の中でも、ポテンシャルでは一番ではないかと期待していた 磯貝 和賢 。しかし、開幕戦での投球はピリッとしなかった。シーズン中盤の名城大戦では、だいぶ調子も復調気味ではあったものの、この試合でも相手を抑え込むことはできなかった。

(投球内容)

 ガッチリした体格から、ゆったりと奥行きを感じさせるフォームで投げ込んできます。下級生までは、その実力の割にリーグ戦実績が乏しかったのですが、この春は第一戦の登板を任されていました。

ストレート 145キロ前後~150キロ強 ☆☆☆☆ 4.0

 投球の多くは真っ直ぐで構成され、
球威のある球で詰まらせるのが持ち味です。キレ型ではないのでそれほど空振りは奪えませんが、打者の両サイドを投げ分けて、内角を厳しくも突いてきます。見方によっては、ちょっとモッサリしている印象で、もう少し身体にキレが欲しいなと感じる時もあります。

変化球 スライダー・フォーク・カーブなど ☆☆★ 2.5

 変化球はスライダーとのコンビネーションで、この球が抜けてボールになることも少なくありません。また余裕が出てくると緩いカーブやフォーク系の沈む球もあるのですが、まだ精度・キレともに発展途上。そのため、どうしてもスライダーとのコンビネーションとなり
単調に陥りやすい。結局のところ、本当に頼れる球が真っ直ぐしかないので、その球を狙い打たれることは少なくありません。全体的に、変化球のキレ・精度を引き上げてゆかないと、投球が苦しくなってしまいます。

その他

 クィックは、1.0~1.1秒 ぐらいとまずまず。牽制は平均的で、ランナーを背負うとボールを長く持ったりと、そういった意識を持ってはマウンドに上がれています。

(投球のまとめ)

 厚みのあるボールには観るべきものがありますが、
本当の意味での制球力・ここぞの決め手不足で、素材の良さをまだ充分には活かしきれていない気がします。そういった意味では、プロ入りしても、1,2年はファームでといった感じになるのではないのでしょうか。


(成績から考える)

 シーズン中盤の名城大戦以降、登板の記録がないのは気になるところ。この春は、
4試合 25回2/3 16安 13四死 22三 防 2.45 といった内容でした。

1、被安打は投球回数の80%以下 ◎

 被安打率は 62.4% と悪くありません。ただし、上記で記したように、真っ直ぐに頼らざるえない配球。コントロールの甘さ、合わされやすいフォームなどもあり、プロレベルの打者相手にどうなのかには不安も残ります。

2,四死球は投球回数の1/3以下 ✕

 四死球率は 50.7% に及び、何かピリッとしない印象を受けます。ここぞの制球力や甘さがあり、その辺の詰めの甘さが成績にも現れているように感じられます。

3,奪三振は1イニングあたり0.8個以上 ◯

 1イニングあたりの奪三振は、0.86個 と先発投手の基準を満たします。ただし、地方リーグの選手なので、投球回数前後は欲しい気もします。プロの打者相手だと、決め手の無さに苦しむ危険性は感じます。

4,防御率は1点台以内 ✕

 防御率は 2.45 ということで、やや物足りないものは感じます。特に、全国レベルの相手だと、まだ抑え込むことができないのではないかと感じました。

(成績からわかること)

 どれもけして悪い数字ではないのですが、まだまだ総合力で物足りない感じがします。特に、制球力のアバウトさなどが、成績の悪化に繋がっているのではないのでしょうか。この成績からは、プロで即戦力として期待するのは厳しい感じがします。


(最後に)

 持っているスペックの高さは健在だったものの、まだまだ総合力では物足りないものが残りました。特に、5/6 の名城大戦以降、登板の記録がないのは気になる材料です。そういった意味では、大学から直にプロに入る判断をするのか? 何処か有力な社会人チームなどに進む判断するのかは微妙な気はします。それでも、現状のパフォーマンスであっても、プロ志望届を提出すれば何かしらの形では指名されるとみています。現状は、中位ゾーンぐらいの評価をしてみますが、秋の内容で評価も前後することになるかもしれません。いずれにしても、将来が非常に楽しみな選手であることにかわりはありません。


蔵の評価:
☆☆(中位指名級)


(2023年 春季リーグ戦)









磯貝 和賢(中京大3年)投手 185/100 右/右 (中部大第一出身) 
 




 「ポテンシャルでは一番では?」





 豊作が伝えられる23年度の大学生投手達の中でも、持っているポテンシャルの高さは一番ではないかと思われる 磯貝 和賢 。 昨年春の 関西六大学VS愛知大学リーグ との交流戦の観戦以来、この投手の存在が大いに気になっている。


(投球内容)

 その能力の割に、リーグ戦での実績は地味です。2年春のリーグ戦から公式戦で投げ始めたのですが、過去4シーズンは毎シーズン1~3試合ほどの登板に留まっています。ただし、ここまで通算で 
7試合 23回1/3 を投げて、自責点はわずか2点(防0.77)と、内容は圧倒的です。

ストレート 常時140キロ台~140キロ台中盤 
☆☆☆☆ 4.0

 けして速い球を投げようといった感じではなく、ゆったりしたモーションから、
非常に厚みのあるボールを投げ込んできます。結構真っすぐのコマンドはアバウトなのですが、両サイドには散らすことができます。ただし、全体的に高めにゆくことが多いのと、ボールの威力の割に合わされやすい傾向があるように思えます。

変化球 スライダー・カーブ・フォーク? 
☆☆☆★ 3.5

 カットボール気味な、小さな曲がりのスライダーでカウントを整えてきます。時々、もう少し緩いカーブのような球があります。また、左打者には、チェンジアップのようなフ変化をするフォークを投げてきます。ただし、三振は 
23回1/3イニングで14三振 ほどで、1イニングあたり0.6個 と少なめです。そういった意味では、最終学年では縦の変化の精度を引き上げて来られるかが鍵かもしれません。

その他

 クィックは、1.05~1.10秒ぐらいとまずまずで、フィールディングの動きも悪くありません。ただし、走者を背負っても牽制を入れて来ないので、盗塁を仕掛けられることは多いように思います。ボールをじっくり持ってから投げたり、パッとマウンドを外したりと、そういったセンスは持ち合わせています。

(投球のまとめ)

 無理をしなくても、高い水準のボールを投げ込んでくる高い資質を持っています。雰囲気的には、大魔神こと 佐々木 主浩(ベイスターズ)的な感じもしてきます。満を持して最終学年では、チームの大黒柱になってくるのか? 大いに注目される存在ではないのでしょうか。 


(投球フォーム)

 セットポジションから、ゆったり入ってくるフォームですが、足はそれなりに高いところまで引き上げられています。ただし、軸足一本で立った時に、軸足がピンと直立して立ってしまっているので、余計な力みが生じやすいのは気になります。

<広がる可能性> 
☆☆ 2.0

 引き上げた足を地面に向けて伸ばしているので、お尻はバッテリーライン上に落ちてしまっています。したがって、体を捻り出すスペースが確保できず、カーブやフォークなど捻り出して投げる球種には適さない投げ方です。実際には、結構そういったボールを使ってきていますが。

 「着地」までの地面の捉えを観ていてもアッサリしていて、それほど粘りは感じられません。そのため、体を捻り出す時間は充分ではないので、曲がりの大きな変化球の習得は厳しいかもと。スライダー・チェンジアップ・球速のある小さな変化を中心に、ピッチングを広げてゆくことが求められます。

<ボールの支配> 
☆☆★ 2.5

 グラブが後ろで
抱えきれず解けて遊んでしまっているので、外に逃げようとする遠心力を内に留めることができません。したがって軸がブレやすく、制球を乱す要因になっているのでは?

 足の甲での地面の捉えは悪くなく見えるのですが、まだボールの押し込みが甘いのか? 全体に球が高かったり抜ける球も少なくありません。それでも通算で
23回1/3イニングで7四死球なので、投球回数の1/3以下でもあり、四死球で自滅、そういった危うさはありません。

<故障のリスク>  
☆☆☆ 3.0

 お尻が落とせない割に、カーブやフォークなどの捻り出して投げる球種になるので窮屈になりがち。そういった意味では、肘への負担などが気になるフォームではあります。

 腕の送り出しを見ていると無理は感じないので、肩などへの負担は少ないのではないかと。それほど力投派ではないので、疲労も溜めやすいといった感じではないのだが。

<実戦的な術> 
☆☆☆★ 3.5

 「着地」までの粘りがなく、イチ・ニ・サン と、打者としては合わしやすいのかもしれない。それでもボールの出どころは隠せているので、コントロール良く散らせることができれば、そこまで連打は浴び難いのかもしれない。リーグ通算で
23回1/3イニングで、被安打は17本。被安打率は 72.9% と低いものの、全国レベルの相手に、何処まで抑えられるかが求められることになりそうです。

 腕は強く叩けていて勢いがあるので、縦の変化の精度が磨かれれば効果的に空振りを奪えるようにはなるかもしれない。ボールにも、ある程度体重を乗せてからリリースはできており、「着地」までの粘りが淡白な割に、「体重移動」はできていてエネルギー効率は悪くありません。

(フォームのまとめ)

フォームの4大動作である「着地」「球持ち」「開き」「体重移動」では、
「着地」までの粘りに課題がある。そのため、ボールの威力の割に捉えられやすい。グラブが解けてしまっていることでの制球のアバウトさや、お尻が落とせない割にカーブやフォーク系を使うので、肘への負担などは気になる材料。また「着地」までの時間が稼げないことで、曲がりの大きな変化球の習得が難しく、そういった武器になる変化球の習得などに、どうやって向き合って行けるかが鍵となる。


(最後に)

 下級生までは、非凡な能力があるものの、力量ある先輩たちがいたので大事にここまで来た感じがする。しかし、最終学年では大黒柱の役割を期待されるだろうから、そんな時にどのぐらいのパフォーマンスを示せるかだろう。持っているポテンシャル自体は、今年の大学生でも屈指のものがあると思われるが、それをいかに実戦で示せるのか、真価が問われる最終学年になりそうだ。全国大会あたりで通用することを示せれば、1位の12名の中に名前が入ってこられる存在になるのではないのだろうか。


(2022年春 関西六大学 VS 愛知リーグ対抗戦)