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| 宮原 廉(近畿大3年)投手 182/88 右/右 (崇徳出身) | |||||||||||
2026年度のドラフト候補の中でも、ストレートの質だけでなく、コマンド(制球力)にも優れているという意味で最も印象的なのが 宮原 廉 だ。順調に成長すれば、上位指名でのプロ入りも十分に射程圏内と言える。 (投球内容) 2025年の大学選手権では2試合ともにリリーフ登板。しかし、普段は近畿大学の主戦として先発で活躍している。 同年秋のリーグ戦成績は以下の通り。 【指標分析】 K/BB:3.80(奪三振と与四球の比率。3.50を超えると極めて優秀とされる) WHIP:0.97(1イニングあたりに出した走者の数。1.00を切るとエース級とされる) K/9:9.24(1試合/9回あたりの奪三振数。9.00を超えると高い奪三振能力を示す) これらの指標からも、走者を出す確率が低く、自力でアウトを取れる完成度の高さが裏付けられている。
ストレート(常時145キロ前後〜MAX148キロ):☆☆☆☆(4.0) 適度な角度と勢いがあり、空振りを誘える質がある。特に低めやコースの隅を突き、甘いコースに入らない「コマンドの高さ」が最大の長所。WHIP 0.97という数字が示す通り、無駄な走者を出さない安定感は今年の候補者の中でも屈指だ。 スライダー:☆☆☆★(3.5) 曲がりながら沈む軌道が特徴。外角一杯でカウントを整えられる点が強みだ。 フォーク:☆☆☆★(3.5) 高い確率で低めに沈むため、決め球として計算できる精度がある。K/9 9.24という高い奪三振率を支える、実戦的な決め球と言える。 カーブ:☆☆☆(3.0) ブレーキが効いており、より投球割合を増やせれば投球のアクセントとして有効だろう。 その他:☆☆☆(3.0) クイックタイムは1.05~1.15秒前後と基準をクリア。走者への目配せや投球の「間」に工夫が加われば、投球術にさらなる奥行きが生まれるはずだ。 【投球のまとめ】 速球・変化球ともに一つ一つのボールは一級品。K/BB 3.80が物語る「投球の組み立て」の質は、すでに大学球界トップクラスにある。それだけに、まだリーグ戦で圧倒的な成績(タイトル獲得など)を残しきれていない要因を突き詰められるかが鍵となる。その姿勢次第では、最終学年でドラフト1位指名を狙える存在になるだろう。 (投球フォーム) セットポジションから足を上げる勢いや高さは標準的。先発・リリーフどちらの適性も感じるが、資質としてはリリーフ寄りか。軸足で立った際に膝から上がピンと伸び、やや力みが見られるものの、全体的なバランスは保たれている。 <広がる可能性>:☆☆☆★(3.5) 引き上げた足を直線的に伸ばすため、重心(お尻)の一塁側への落とし込みがやや浅い。そのため、本来は縦の変化球が鈍くなりやすいタイプだが、ステップ幅を大きく取ることで体を捻り出す時間を確保。スライダー等のキレは高いレベルにある。 <ボールの支配>:☆☆☆☆(4.0) グラブを最後まで内に抱え込み、遠心力を抑えられているため軸がブレにくい。両サイドへの制球が安定しており、足の甲で地面をしっかり捉えているため球の浮き上がりも抑えられている。「球持ち」も良く、低めにボールが集まるコマンドの良さは彼の最大の魅力だ。 <故障のリスク>:☆☆★(2.5) 重心移動の構造上、変化球を多投する際に肘などへ窮屈な負担がかかっていないか注意が必要。また、リリース時に肩のラインが傾く(投げる肩が上がり、グラブ側が下がる)傾向があり、腕の送り出しにおける肩への負担も懸念材料。力投派ではないが、ケアは怠れない。 <実戦的な術>:☆☆☆★(3.5) 着地までの粘りがあり、出所を隠せている。打者からすればタイミングの取りづらいフォームだ。腕もしっかり振れており、変化球の見極めも難しい。ただ、リリース時に軸足の膝に土が付くほどであり、パワーロスや体重の一塁側への流れが見られる点は改善の余地がある。 【フォームのまとめ】 「着地」「球持ち」「開き」「体重移動」の4大動作のうち、体重移動にさらなる向上を期待したい。制球を司る動作は秀逸。故障リスクを考慮しつつも、実戦力の高い優れたフォームと評価できる。 (最後に) 球速以上の球質と制球力、そして変化球のキレ。実戦力においては 鈴木 泰成(青山学院大)をも凌ぐ可能性を秘めている。最終学年で圧倒的な成績を残せるか。それが上位24名(2位以内)、ひいては1位指名への確実なステップとなるはずだ。 (2025年 松山合宿) |