26ky-6
| 安嶋 浬久 (東海大相模2年)遊撃 175/73 右/左 | |
2026年度のドラフト候補として、同じ神奈川には全国屈指の遊撃手と称される 池田 聖摩(横浜)がいる。しかし、純粋な打撃のポテンシャルにおいて、その池田を凌駕するのではないかと思わせる逸材が、東海大相模の 安嶋 浬久 だ。 【走塁・守備面】 走塁:評価:☆☆☆ 3.0 一塁到達タイムは、走破後に多少緩めた影響もあり4.4秒前後を記録。これは左打者のドラフト候補としては物足りない数字だが、全力疾走時であれば基準となる4.1秒台を出す走力は十分に備えている。ただし、現状では脚力を前面に押し出すプレースタイルではない。 守備:評価:☆☆☆★ 3.5 名門・東海大相模で旧チームから遊撃を任されているだけに、守備の安定感は水準以上。一歩目の反応の速さ、細かなフットワーク、正確な送球と、遊撃手に必要なスキルを高い次元で備えている。 全国トップクラスの強肩を誇る池田と比較するとスローイングの威力では一歩譲るが、上のレベルでも二遊間を任せられる確かな技術を持っている。 【打撃内容】 秋季大会ではやや調子を落としていたものの、最大の魅力は柔らかいハンドリングを活かし、バットをムチのようにしならせて使う対応力の高さにある。 <構え> 評価:☆☆☆★ 3.5 左打席で前足を少し引き、腰を深く沈めて構える。両目でしっかりと前を見据える姿勢は良く、全体のバランスに大きな欠点は見当たらない。 <仕掛け> 遅め 投手の重心が沈むタイミングで動き出し、一度上げた足を下ろしてから再度ステップを踏む独特の始動。本格的な始動は投手の重心が前に移動する段階であり、「遅めの仕掛け」に分類される。打者としてのタイプは、最初の始動に影響されやすく、本質的には対応力を重視するアベレージヒッターだと考えられる。 <足の運び> 評価:☆☆☆★ 3.5 小さくステップし、ベース側へ軽く踏み込むインステップ。始動から着地までの「間」が短いため、狙い球を絞って仕留める集中力が求められる。外角球への意識が強い踏み込みだ。 踏み込んだ足元もインパクト際には開かずに我慢できているので、逃げて行く球や低めの球にも食らいつくことができる。実際レフト方には、実に上手く流すことができる。 <リストワーク> 評価:☆☆☆★ 3.5 トップの形を自然体で作れるが、バットを引き込む動作自体が非常に大きい。この予備動作が、速球に対して振り遅れる原因にならないよう注意が必要だろう。 一方で振り出し自体はスムーズで、バットのヘッドを残しながら逆方向(レフト方向)へ綺麗に流し打つ技術は、彼の非凡なセンスを感じさせる。 <軸> 評価:☆☆☆☆ 4.0 足の上げ下げが静かで、目線の上下動が極めて少ない。体の開きを我慢でき、軸足に粘りがあるのは好材料。今後、内腿の筋力が強化されれば、打球の初速や飛距離は劇的に向上するはずだ。 【総評】 天性の打撃センスを活かすための「大きな予備動作」が、安嶋の最大の特徴であり、同時に課題でもある。これは彼独特の感性に基づく動きだが、木製バットへの対応やプロ級の速球を想定した際、この感性を残しつつ、シンプルかつ振り抜けるかが鍵となる。 個人的には、守備の池田に対し、打撃の華がある安嶋の動向が非常に気にかかる。高卒でのプロ入りを確実にするには、最終学年で「打撃で圧倒的な差」を見せつける必要があるだろう。一冬越えて、その打棒に「凄み」が加わってくるか。神奈川が誇る二大ショートの競演を、引き続き注視していきたい。 (2025年秋 秋季神奈川大会) |