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| 木下 心結(日本航空石川2年)捕手 180/88 右/右 | |||||||||||||||||
2026年度の高校生の中でも、全国屈指の長距離砲として注目される 木下 心結。新チーム結成後は、捕手としてプレーしている。 【守備面】 ミットをしっかりと投手に示し、グラブを地面に下げる癖がない点は評価できる。一球ごとに立って返球するなど、プレーに雑なところは見られない。現時点では、チームを強烈に牽引するリーダーシップや、捕手としての細やかな気配りまでは感じられないが、与えられた役割を忠実に果たそうとする姿勢が見て取れる。 大型選手ゆえにフットワークの機敏さには欠けるが、ワンバウンド処理で素早く下からミットを出す動きなどは想像以上であった。スローイングに関しては、プロを意識した際に地肩を含めどこまで通用するかという懸念はあるものの、予想以上に「捕手らしさ」を感じさせる選手である。上のレベルで捕手を継続できるかは未知数だが、適性を示すという意味では、高校時代は捕手としてプレーさせる方針も納得できる。 【打撃内容】 強打者の割に脆さが少ないのが長所だ。直近10試合の成績と、それに基づくセイバーメトリクス分析は以下の通り。 [セイバーメトリクス補足] OPS:.917 (出塁率 .476 + 長打率 .441) ※打撃の総合的な貢献度。高校生で.900超えは非常に優秀な数値。 IsoD:.123 (出塁率 - 打率) ※四死球で出塁する能力。一般に.070を超えると選球眼が良いとされ、彼の数値は極めて高い。 BB/K:1.60 (四死球 ÷ 三振) ※三振1つに対して選んだ四球の数。1.0を超えると選球眼とコンタクト能力が非常に安定しているとされる。
<構え> ☆☆☆ 3.0 右打席でスクエアスタンスをとり、踵を浮かせて構える。グリップの高さは平均的。腰の据わりは悪くないが、全体のバランスは標準的といえる。 <仕掛け> 平均的 投手の重心が下がりきったところで動き出す「平均的な仕掛け」を採用。この仕掛けは、確実性と長打力を兼ね備えた中距離ヒッターや勝負強さを売りにするポイントゲッターに多く見られる始動だ。 <足の運び> ☆☆☆★ 3.5 軽く足を上げて回し込み、真っ直ぐ踏み出す。緩急への対応力があり、内外角を広角に捌きたいタイプ。インパクト時に足元がブレないため、逃げていく球にも食らいつける。 <リストワーク> ☆☆☆ 3.0 トップを早めに作れるため速球に強い。グリップを引いて構えるため柔軟性はやや限定的だが、インパクト時に面を広く使えておりフェアゾーンに打球が飛びやすく、パワフルなスイングが目立つ。 <軸> ☆☆☆★ 3.5 目線の上下動が少なく安定している。体の開きも我慢できているが、やや軸足を持て余す場面があり、内角への対応に課題を残す可能性がある。 【打撃まとめ】 スラッガー気質かと思われたが、IsoD(選球眼の指標)の高さが示す通り、実際は非常に我慢強く、状況に応じた打撃ができる中距離打者寄りの性質を持つ。スイングの軌道にロスはあるものの、捉えてからの安打確率は高く、数字以上に相手投手への威圧感があるタイプだ。 【最後に】 上のレベルで捕手を続けていけるかは、送球の平凡さやフットワークの重さを考えると、現状では不透明だ。しかし、BB/K(三振と四球の割合)が示す圧倒的なコンタクト能力と選球眼は、ドラフト候補として大きな魅力。 一冬越えてスローイングの精度と力強さが増せば、高校球界を代表する「打てる捕手」として、さらに評価が高まるだろう。引き続き動向を注視して行きたい。 (2025年秋 北信越大会) |