26ky-16
| 平林 優斗(白鴎大足利)捕手 175/85 右/左 | |
ドラフト候補となる選手は、グラウンドに立つだけで一目でわかる雰囲気を漂わせるものだが、平林 優斗 にはまさにその「オーラ」がある。今年の関東地区を代表する捕手として、春季大会でも大きな注目を集める存在になるだろう。 【ディフェンス面】 旧チームから正捕手を任され、一学年上の先輩投手を堂々とリードしてきた経験値は高い。重心を低く落とした構えは、投手に対して低めへの意識を自然に植え付ける好ましい形である。 キャッチング・ワーク 低めの球に対して上から掴みに行く(被せる)癖が見られるものの、反応自体は極めて素早い。ワンバウンドに対しても瞬時にミットを下から出し、身体で止めるだけでなく「ミットで拾う」対応力を備えている。 スローイング 捕球から送球への持ち替えがスムーズで、地肩の強さも水準以上。二塁送球タイムは1.95秒~2.10秒前後と、現時点では「驚くほど」ではないが、無駄な動作を削ぎ落とし、制球が安定すればタイムはさらに短縮されるだろう。 リード・インサイドワーク 投手を盛り立て、着実に仕事をこなす実務型。打者の微細な変化を読み取る視野の広さや、チームを強烈に牽引するキャプテンシーにおいてはさらなる成長が待たれるが、リードの構成自体にはセンスを感じさせる。 【指標の補足】 ポップタイム:1.95秒~2.10秒 プロ基準(1.8秒〜1.9秒)と比較すると、まだ細部を詰める余地がある。夏の鹿沼南戦で2盗塁を許した経験を、最終学年でどう改善してくるか。 【打撃内容】 旧チームから4番を任されるなど、打撃への期待値は極めて高い。長距離砲というよりは、鋭いスイングで広角に打ち分ける中距離ヒッターである。 構え(☆☆☆★ 3.5) 左打席で足を揃えたスクエアスタンス。腰を深く据え、顎を引いて投手を見据える姿勢には高い集中力が宿る。全体のバランスは平均的だが、打ち出しの「静」の作り方が非常に良い。 仕掛け:早め 投手の重心が下がり始める段階で動き出す「早めの仕掛け」を採用。これは高い対応力を求めるアベレージヒッターに多いタイミングであり、ボールを長く見ることで確実性を高めている。 足の運び(☆☆☆☆ 4.0) 足を軽く上げて回し込み、ベース側にインステップして踏み込む。始動から着地までの「間」が十分に取れているため、速球にも変化球にも幅広く対応できる。ベース側に踏み込むスタイルゆえ、特に外角への意識が強く、逃げる球にもしっかりと食らいついていける。 リストワーク(☆☆☆★ 3.5) あらかじめグリップを少し引いた位置から、さらにもう一段階「トップ」を作り直す。二段モーション気味だが力みはなく、自然体でボールを呼び込める。スイング軌道は外角を確実に捉えることを重視した設計。ヘッドを立てたままインパクトできるため、打球が死なず、フェアゾーンに鋭い打球を飛ばすことができる。 軸(☆☆☆★ 3.5) 目線の上下動が少なく、開きも我慢できている。ただし、インステップが強いため、内角を突かれた際に腰の回転が窮屈になる懸念はある。内角の捌きこそが、上のレベルで通用するかを測る試金石となるだろう。 【打撃のまとめ】 「合わせる」のではなく「強く振る」ことを大前提とした対応力が魅力。打球を上げるというより、鋭いライナーで間を抜いていくタイプだ。現状は、守備以上に打撃の完成度が目を引く。 【総評】 ディフェンス面ではプロの基準に照らすとまだ改善の余地があるが、それを補って余りある打撃のセンスと「捕手らしい佇まい」が魅力だ。 タイプとしては、専大松戸の 吉岡 伸太朗 に似た「打てる捕手」の系譜にある。一冬越えてスローイングの細部が詰まり、地肩の強さが数字(タイム)に反映されるようになれば、ドラフト戦線でも有力な候補として名前が挙がってくるだろう。 (2025年夏 栃木大会) |