26kp-14
| 梶井 湊斗(仙台育英2年)投手 174/72 右/左 | |
上背はそれほどないが、ガッチリした体格から力強いボールを投げ込んでくる 梶井 湊斗。140キロ台中盤を記録する真っ直ぐの威力は、秋の時点では全国でも上位のものを誇っていた。 (投球内容) 夏の甲子園でも先発して、2回1/3を経験。秋はエースナンバーを背負っていたが、主な起用はリリーフだった。 ストレート 140キロ~中盤 ☆☆☆★ 3.5 適度な勢いと球威を感じさせるボールを投げ込んでおり、真っ直ぐの威力には確かなものがある。それほど細かいコースの投げ分けはないが、ストライクゾーンの枠の中には安定して集められる。 横変化 スライダー ☆☆☆ 3.0 カウントを稼ぐだけでなく、打者の低めのボールゾーンにも投げ込み、適度に空振りを誘うフィニッシュボールとしての働きもある。 縦変化 チェンジアップ・スプリット ? 観戦した秋の聖光学院戦では、右打者ばかりが並んでいたので、こういった球を使ってこなかったのかもしれない。 緩急 カーブ ☆☆★ 2.5 時々緩いカーブを投げてくるが、精度・キレ共にまだ発展途上。もう少し確実にこの球でストライクが取れると、投球の良いアクセントになるかもしれない。 その他 ☆☆☆★ 3.5 クイックは、1.05~1.10秒ぐらいとまずまずで、走者にもしっかり目配りをしながら投げ込まれていた。フィールディングの動きも悪くなく、ボールを長く持ったりと冷静なマウンドさばきが光った。 (投球のまとめ) ただ力で押すだけでなく、適度な投球センスも兼ね備えている。この辺りが、エースナンバーを背負っていた理由かもしれない。高卒でプロ入りするかはボーダーラインにいると思うが、体には力がある選手なので、春季大会では150キロ近い球速も期待できるかもしれない。 (投球フォーム) セットポジションから、足を引き上げる勢いは静かで、あまり高い位置までは引き上げてきません。そのため、自分の「間」を大切にした先発タイプというのが本質なのかもしれません。軸足一本で立った時に、膝から上がピンと伸びてしまい、力みが感じられ制球を乱す要因に。また「トの字」になって突っ込みやすい立ち方になっています。 <広がる可能性> ☆☆☆★ 3.5 引き上げた足は高い位置でピンと伸ばされており、お尻は一塁側に落とせています。したがって体を捻り出すスペースが確保でき、カーブやフォークといった球種を投げるにも無理がありません。 「着地」までの地面の捉えもそこそこで、体を捻り出す時間もそれなり。武器になるほど大きな曲がりの変化球の習得は未知数ですが、キレの良い変化球は期待できそうです。 <ボールの支配> ☆☆☆★ 3.5 グラブは最後まで内に抱えられ、外に逃げようとする遠心力を内に留めることができています。ただし多少顔が外側を向くことで、顔と振り下ろす腕の角度が開き、軸がブレやすい部分はあります。 足の甲での地面の捉えも悪くはないのですが、その時間がまだ短い。したがって十分に浮き上がる力を抑え込めているかと言われると微妙であり、リリースでのボールの押し込みも十分とは言えないので、高めに集まったり、抜けたりする球も少なくはありません。フォームの土台は悪くないので、その辺を我慢できるだけの下半身の筋力と股関節の柔軟性を養うことで、変わってくるように思えます。 <故障のリスク> ☆☆☆★ 3.5 お尻の落としはできているので、窮屈にはなりにくいフォームかと。カーブや縦系の変化球の頻度も少ないので、現状はあまり気にする必要はなさそう。 腕の送り出しも、そこまで肩に負担がかかっているようには見えません。多少力んで投げる部分が疲労の蓄積に繋がるリスクはありますが、そこまで神経質になるレベルでもないように感じました。 <実戦的な術> ☆☆☆★ 3.5 「着地」までの地面の捉えもそこそこで、体の開きも早すぎることはありません。この辺りも、もう少し着地まで粘れるようになれば更によくなる可能性も。腕は強く振れているので、開きが抑えられるようになれば打者は釣られるようになりそう。ある程度体重を乗せてからリリースできているのですが、まだ一塁側に体が流れるなど、作り出したエネルギーをロスしてしまっている部分は残ります。理想のステップ幅を見つけ、そのために股関節の柔軟性や下半身の筋力が強化されていけば、爆発的なボールもいくようになりそうです。 (フォームのまとめ) フォームの4大動作である「着地」「球持ち」「開き」「体重移動」では、全体的に悪くはないのですがもう少し粘りが欲しいと思う部分は残ります。制球を司る動作も、故障のリスクも、決して悪くありません。将来的には良い変化球を習得していける、そういった期待も抱けるフォームでした。 (最後に) 中背の馬力型なので、高校から直にプロ入りするかは微妙なタイプではないかと感じます。それでも秋の時点で140キロ台中盤を記録できる能力がすでにあり、一冬越えたら140キロ台後半を連発する、そういった期待は膨らみます。そうなった時に、周囲の見方も変わってくるかもしれません。その時、どういった進路を選択するのか楽しみな選手ではあります。東北地区を代表する速球派として、夏の選手権での爆発が今から期待されます。 (2025年 秋季東北大会) |