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馬場 拓海(日本体育大3年)投手 184/82 右/右 (福岡大大濠出身) 
 




 「木塚敦志っぽい」




 
 特にフォームが似ているわけではないが、どこか佇まいが往年の名中継ぎ・木塚 敦志(元ベイスターズ)を彷彿とさせる 馬場 拓海。プロの世界でも、優秀なリリーバーになり得る素材ではないだろうか。


(投球内容)

 3年春まではリーグ戦での登板機会も限定的であった。しかし、3年秋に才能が開花。
最優秀防御率のタイトルを獲得し、大学日本代表候補にも選出された。体をトルネード気味に捻ってから投げ込むサイドスローが特徴だ。

【セイバーメトリクスによる補足】

WHIP
0.93 (1イニングあたりに許した走者の数。1.00を下回ると球界トップクラスとされる)

K/BB
2.60 (奪三振と四球の比率。制球の安定感を示し、2.0を超えると優秀とされる)

投球回数
被安打
四死球 奪三振  防御率
47回1/3 29 15 39 0.35(1位)


ストレート(140キロ台中盤〜150キロ):☆☆☆☆(4.0)

 最大の魅力は、
高めのストレートで空振りが奪える点だ。制球はそれほど緻密ではないが、力で押す投球が可能である。球威に加え、打者の手元で伸びる球質が空振りを誘う。また、内角を強気に突く度胸も備えている。

横変化(カット・スライダー):
☆☆☆★(3.5)

 右打者には、小さく鋭く曲がるカットボールを外角一杯で出し入れに使う。この球のコントロールは安定している。また、キレのあるスライダーを外角低めのボールゾーンに投げ込み、空振りを奪う武器となっている。

縦変化(シンカー・ツーシーム?):
☆☆☆(3.0)

 左打者に対しては、シンカーあるいはツーシーム系の球を投じる。空振りを取るほどではないが、小さく沈み精度は悪くなく、打者の芯を外す役割を果たしている。

緩急(カーブ):


 緩いカーブも持ち合わせているようだが、今回の確認では詳細を把握できなかった。直球で押すタイプだけに、こうしたアクセントとなる球を効果的に使えればさらに面白くなるだろう。

その他:
☆☆☆★(3.5)

 クイックタイムは1.15秒前後と平均的だが、走者を背負った際に「間」を取って打者を焦らすなど、実戦的なセンスが光る。

(投球のまとめ)

 ストレートで押し、空振りが奪える点は大きな魅力だ。変化球のキレ・精度も高く、
大きな投げミスも少ない。一見アバウトに見えるが、WHIP 0.93という数値が示す通り、走者を出すこと自体が非常に少ない。リリーフとして高い安定感を備えていると言える。3年秋には先発として活躍したが、プロの舞台を想定すると、先発としてはさらなる投球の奥行きが欲しい。その意味でも、現時点ではリリーフとしての適性が高く評価される。





(投球フォーム)

 セットポジションから足を上げる勢いはあるが、極端に高く上げるわけではない。軸足一本で立った際に膝に余裕があり、
力みを感じさせない点は長所だ。全体のバランスは独特である。

<広がる可能性>:
☆☆☆★(3.5)

 上げた足を一塁側に伸ばすことで、サイドスローながらヒップファーストの形を作れている。カーブやフォークなどの縦系の球を投げるスペースは確保できているが、腕の振りが横のため、現状の球種選択は理にかなっている。

<ボールの支配>:
☆☆☆(3.0)

 グラブを最後まで内に抱え、遠心力を抑えようとする意識が見える。ただし、体を大きく揺らすフォームのため軸のブレは否定できない。現状は精密なコントロールというより、
両サイドに散らせるタイプだ。しかし、K/BB 2.60という数字が示すように、自滅するような四球の少なさは実戦において大きな武器になる。

<故障のリスク>:
☆☆☆(3.0)

 下半身の使い方が良く、体に無理な負担がかかる形ではない。腕の送り出しもスムーズで肩への負担も少ない。ただし、力投派であるため連投による
疲労の蓄積には注意が必要だ。

<実戦的な術>:
☆☆☆★(3.5)

 着地までの粘りは平均的で、球の出どころが特別見づらいわけではない。体を捻って投げるが、フォームで幻惑するというより、
ボールの勢いで圧倒するタイプといえる。一方で腕の振りが非常に強く、体重移動もスムーズ。三塁側に流れる傾向はあるが、許容範囲内である。

(フォームのまとめ)

 「着地」「球持ち」「開き」「体重移動」という主要動作において、極端な短所はなく、バランスが取れている。制球力や故障リスクも許容範囲内だ。サイドスロー特有の球筋を武器に、
投球の幅をどこまで広げられるかが今後の鍵となる。


(最後に)

 細かな粗さはあるものの、それが欠点にならず、むしろ投手としての勢いや長所を引き立てている。リリーフ適性の高い「勢いのあるサイドハンド」という印象だ。抜群のWHIPを記録した圧倒的な支配力と、安定したK/BBに裏打ちされたゲームメイク能力を兼ね備えており、プロのドラフト戦線でも3位前後で指名される可能性を秘めた存在である。


(2025年秋 松山合宿)