26dp-11
| 猪俣 駿太(東北福祉大3年)投手 185/90 右/左 (明秀日立出身) | |||||||||||||||||||
2年秋、3年春と連続で最優秀防御率に輝いた 猪俣 駿太 。少々上下動の激しいフォームには課題を残すものの、投げ下ろすボールの角度と威力は大学生でもトップクラスだ。大舞台でのアピール次第で、2026年度ドラフトの上位指名に食い込むポテンシャルを秘めた彼の現在地を分析する。 【投球内容】 3年時のリーグ戦成績を見ると、高い奪三振能力と安定した失点抑止力が際立つ。 ■ セイバーメトリクス補足 K/BB:2.21 (及第点ではあるが、フォームの再現性の課題が四球数(BB9 4.01)に現れている。ここが3.0を超えてくると、スカウトの評価はさらに跳ね上がるだろう) K9:8.86 (1試合投げれば9個近い三振を奪う計算。長身を活かした角度のある直球が、上のレベルでも空振りを取れる質の高さであることを証明している)
■ 球種分析 ストレート(140km/h台後半〜152km/h):評価:☆☆☆☆ 4.0 長身から投げ下ろす角度は最大の武器。空振りを奪えるスピン量があり、両サイドへの投げ分けも意識できている。 横変化(スライダー・カット):評価:☆☆☆★ 3.5 小さく動くカットボールと、鋭く曲がり落ちるスライダーを使い分ける。特に左打者の内角を突くスライダーの制球には非凡なセンスを感じる。 縦変化(フォーク・チェンジアップ):評価:☆☆☆★ 3.5 下級生時に比べ、勝負球としてフォークで空振りを奪えるようになった。投球の幅が劇的に広がっている。 緩急(カーブ):評価:☆☆★ 2.5 現状はアクセント程度だが、緩急をつける意図は見える。 ■ 投球術・精神面:評価:☆☆☆☆ 4.0 クイックは1.1秒台と標準的だが、ランナーへの目配せや間の取り方が上手い。ピンチでも動じないマウンド度胸は、明秀日立時代からの経験値の賜物と言える。 【投球フォーム分析】 セットポジションから大きく足を引き上げる力強いフォーム。バランスを保とうとする意識は見られる。 <広がる可能性> 評価:☆☆☆ 3.0 足を地面に向けて伸ばす傾向があり、ヒップファースト(お尻の先行)が甘くなりやすい。そのため、大きな曲がりの変化球よりも、現在の球速を活かした小さく鋭い変化球の方が適正が高い。 <ボールの支配> 評価:☆☆☆★ 3.5 グラブを体の近くに留めて軸を安定させようとしている。ただ、激しい上下動がフォームの再現性を低くしており、調子が良い時と悪い時の制球のバラつきを生んでいる要因かもしれない。 <故障のリスク> 評価:☆☆☆★ 3.5 お尻の落としに甘さを残すが、カーブやフォークを多くは使って来ないので、現時点では神経質にならなくて良いのでは。腕の送り出しに無理は感じないが、結構な力投派だけに疲労の蓄積には注意したい。 <実戦的な術> 評価:☆☆☆★ 3.5 「着地」までの粘りは平均的だが、腕を強く振れるため、打者の手元での勢いは相当なものがある。もう少し「胸の開き」を隠すことができれば、さらに打者が差し込まれる確率は高まるだろう。 【総評】 気合の入った力投と、冷静な状況判断を併せ持つ非常に「実戦的」な速球派右腕だ。 課題は、ダイナミックなフォームゆえの再現性と安定感。これがシーズンを通して安定すれば、ドラフトでも高い評価がされそう。ドラフト直前に、彼がどのような位置づけになっているのか期待して見守りたい。 (2025年 リーグ戦) |