25ky-19
藤森 海斗(明徳義塾3年)捕手 182/73 右/左 | |
選抜大会では、中堅手として好打で出場していた 藤森 海斗 。しかし、選抜以降に捕手にコンバートされたようで、背番号2を背負い、4番打者として出場していた。 ディフェンス面 テンポの良いボール回しに、捕手としてのセンスを感じさせる。キャッチングなどに特に目立つ特徴はないものの、元外野手だけあって打球への反応は鋭い。また、送球では想像以上に地肩が強く、塁間1.9秒前後で球筋も二塁まで衰えることなく送球できていた。課題があるとすれば、送球の精度がどの程度かといった点だろう。むしろ捕手としては、先輩の 寺地 隆成(ロッテ)よりも適性が高いのではないかと思わせるものがあった。夏に向けて、キャッチングやスローイングの精度がどのレベルに達するのか、見極めていきたい。 打撃内容 3年春の選抜大会では初戦で敗れたものの、健大高崎戦で4打数2安打と技術の高さを実証した大会だった。ただし、左打ちの好打者タイプの外野手としては、高校からのプロ入りとなるとやや埋もれがちな印象がある。捕手としての方が、指名となると現実的かもしれない。 構え ☆☆☆★ 3.5 左オープンスタンスで構え、グリップの高さは平均的。腰を深く沈め、両眼で前を見据える姿勢や全体のバランスはまずまずの構え。 仕掛け 平均 投手の重心が沈みきった底のあたりで動き出す「平均的な仕掛け」を採用。このタイミングは、確実性と長打力を兼ね備えた中距離ヒッターや、勝負強さを売りにするポイントゲッターに多く見られる。 足の運び ☆☆☆★ 3.5 足を軽く上げ、真っ直ぐ踏み出す。始動から着地までの「間」は標準的で、速球にも変化球にもスピードの変化にそれなりに対応可能。真っ直ぐ踏み出すスタイルから、内角も外角も打ちたいタイプと思われる。 踏み込んだ前足はしっかり止まり、逃げる球や低めの球にも食らいつくことが期待できる。打球は右にも左にも幅広く打ち返す柔軟性がある。 リストワーク ☆☆☆★ 3.5 打撃準備の「トップ」の形は自然体で、力まずにボールを呼び込めている。バットの振り出しはインサイドアウトではないが、外角の球をさばく際のロスは少ない。打球に角度をつけて飛ばすタイプではなく、最後まで鋭いスイングで振り切る。 軸 ☆☆☆☆ 4.0 足の上げ下げが静かなため、目線の上下動は少ない。体の開きも我慢でき、軸足の形も大きく崩れない。強いて言えば、ステップの幅がやや狭く、後ろ足をやや持て余している印象もある。 打撃のまとめ ボールを捉える対応力に優れ、技術的な悪い癖は見られない。ただし、プロのレベルでは特に際立つ部分が少なく、外野手として高校からプロ入りを目指すにはインパクトが弱い印象。しかし、捕手であれば守備がしっかりしていれば許容される部分ではないだろうか。 最後に 捕手としての適性・能力は悪くないと感じる。夏に向けて、実際の対応力がどのレベルなのか見極めたい。ただし、捕手をこなしながら4番打者としてどこまで打力を発揮できるかは気になるところ。四国大会の準決勝では、打撃で結果を残せていなかった点も気になる。先輩の寺地隆成選手のような存在になれるのか、注目して行きたい。 蔵の評価:追跡級! (2025年 春季四国大会) |