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藤原 聡大(花園大4年)投手 177/71 右/右 (水口出身) | |||||||||||||||||||
大学選手権出場は逃したが、関西屈指の実力派として注目される 藤原 聡大 。どのような投手なのか、ドラフト会議での位置づけを意識しつつ、その特徴を分析する。 投球内容 2023年大学選手権では東京ドームで最速152キロを記録したが、2回2/3を投げて2失点を喫する苦い全国デビューであった。 ストレート:145キロ前後~最大150キロ強 評価:☆☆☆☆(4.0) 中背の体格ながら、コンスタントに145キロ以上の速球を投げ込む。球速と勢いは特筆すべき点がある。ただし、制球にバラつきがあり、両サイドへのコントロールより高めに抜ける球が多い。 変化球:スライダー、カーブ、スプリットなど 評価:☆☆☆★(3.5) 威力のある横滑りするスライダーを軸に、緩いカーブや縦の変化球を織り交ぜる。多彩な球種で打者の的を絞りにくくしている。 その他 クイックは1.0~1.1秒程度で標準的で、牽制は鋭い。走者への目配せはやや課題だが、動作はスムーズ。マウンド上では堂々とした立ち振る舞いを見せるが、投球術はまだ洗練されていない。 投球のまとめ ストレートと変化球の質は高いが、制球力や投球術に課題が残る。即戦力としてはやや物足りなく見えたが、リーグ戦での成績はどうだろうか? 成績分析(2025年春季リーグ戦)
被安打率:投球回数の70%以下 ○ 被安打率62.1%は基準を満たし、リーグ戦で一定の抑止力を示す。 四死球率:投球回数の1/3(33.3%)以下 ✕ 四死球率54.3%は投球回数の半分を超え、制球の粗さが顕著に表れている。 奪三振率:1イニングあたり0.8個以上 ◎ 1イニングあたり1.29個の奪三振は投球回数を大きく上回る。ストレートと変化球の質が反映された結果だ。 防御率:1点台以内 ✕ 下級生時は0点台や1点台を記録したが、今春は2.33と基準を満たさず。リーグ戦での絶対的な支配力には欠ける。 成績のまとめ 奪三振率は際立ち、被安打率も悪くないが、四死球率と防御率に課題が残る。リーグ戦での成績は安定感を欠き、圧倒的な存在感を示せていない。 (最後に) 藤原は関西屈指の実力者だが、制球力の粗さが最大の課題。この点が改善されない場合、プロでの苦戦が予想される。即戦力となるには、実戦経験を通じた技術向上が不可欠だ。 イメージとしては、沖縄大学時代の 仲地 礼亜(中日)に近い。速球と変化球の質で勝負する一方、制球力に課題を抱える点が共通する。秋には、さらなる進化した姿を、ぜひ確認してみたい。 蔵の評価:☆☆(中位指名級) (2025年春季リーグ戦) |