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寿賀 弘都(英明) 投手&中堅 180/80 左/左





 「どっちで勝負するんだ?」





 左腕投手として勝負するのか? 打力を活かして野手として勝負するのか? はたまた、二刀流としてやってゆかせるつもりなのか? 今後の方針が見えて来ない 寿賀 弘都 。


(投手としては)

 背番号8を付けながらも、甲子園では何度も外野からマウンドに移動して投げている姿が印象的だった。130キロ台中盤~140キロ台前半の
重い球を投げ込み、スライダーとのコンビネーションで投球を組み立ててきます。制球はアバウトな印象で、少し左打者は打ち難くそうな球筋でした。

(投球フォーム)

 足の甲での地面の捉えが浮いてしまっているので、どうしても浮き上がろうとする力が抑えられず、
力を入れて投げるとボールが上吊ってしまう感じに。また、かなりボールを持っている肩は上がり、グラブを抱えている肩は下がって投げていて、肩への負担が大きそうなのは気になります。良いところは、腕の振りに勢いがあるので、打者は思わず吊られてしまう、そういった勢いのあるフォームになっています。





(打者としては)

 堂々とした体格から、
鋭い打球ではじき返します。特にインサイドアウトに素直にバットは出てくるので、内角寄りの球をさばくのは下手ではありません。「トップ」がしっかり作れないまま振り出すのと、始動が遅すぎる点が気になるので、タイミングの取り方が課題に。走力は、左打席から速いときには4.1秒前後と標準的なタイムを叩き出し、外野手としての判断・動きも悪くはありませんでした。肩も、投手だけに悪く有りません。


(最後に)

 まずは入れてみて、現場の判断を煽る形なのかもしれません。個人的には、野手としての才能の方を推したいかなと思います。スイング軌道に悪いクセがないので、タイミングがうまくとれるようになればといった感じがします。ただし、稀少価値という意味では、左腕であるだけに全体的に能力が引き上がってくると、そちらでの方が出番は得やすいかもしれません。投手としては、まだまだこれからといった感じですが、球団は多くの伸び代を残していると判断しているのかもしれません。残念ながら、明確な未来像が私自身見出だせなかったので、
(支配下級)の評価には至りませんでした。


(2023年夏 甲子園)