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折下 光輝(巨人)内野手のルーキー回顧へ






 折下 光輝(新野3年)内野 177/86 右/右
 




                     「パワフルな強打者」





 高校通算35本塁打を放った右の強打者だったが、夏の徳島大会・川島戦では、3三振をきして最後の夏を終える。その後巨人プロテスト受け合格。晴れて、育成枠7位で指名を受けることになった。


(守備・走塁面)

 敗れた川島戦の模様をみたが、キャッチャーフライのあとの3打席は、いずれも空振りの三振。チェンジアップにタイミング合わず三振したり、外角高めの速球を強振して2三振をきしている。そのため、走塁を確認することはできなかった。しかし別の試合で三塁打を放った映像を見たのだが、三塁到達タイムは12.05秒前後だったので速いわけではないが動けないわけでもないことがわかった。

 また投手として最後までマウンドに上っていたので、守備力はよくわからず。クィックは1.05秒と素早く、フィールディングは機敏ではないが落ち着いてボールを処理していた。投手としても、コンスタントに135キロぐらいの力のある球を投げていたので地肩が強いのは間違いないだろう。





(打撃内容)

 少しバットが遅れて出て来るタイプなので、右中間方向への打球に特徴があるようだ。脆い印象は否めないが、捉えたら強烈な打球を飛ばすのだろう。雰囲気は、少し 村田 修一 に似た感じだろうか。

<構え> 
☆☆☆☆ 4.0

 両足を揃えたスクエアスタンスで、グリップは高めに添えられている。腰の据わり、両眼で前を見据える姿勢、全体のバランスとほどよく、構えたとしては好い構えではないのだろうか。あとは打席で、力まないように気をつけたい。

<仕掛け> 早め

 投手の重心が下るときに動き出す、「早めの仕掛け」を採用。これは、典型的なアベレージヒッターに観られる仕掛けであり、彼も対応力を重視していることが伺われる。

<足の運び> 
☆☆☆★ 3.5

 足を引き上げて回し込み、ベース側にインステップして踏み込んで来る。始動~着地までの「間」は取れており、速球でも変化球でもスピードの変化には幅広く対応。ベース側にインステップするように、外角を強く意識していることが伺われます。

 気になるのは、意識が引っ張りにかかっている時には足元がブレ「開き」が我慢できないことが多いこと。その一方で、最初から右方向に意識がある時は、「開き」を抑えられているという違いがある。

<リストワーク> 
☆☆☆ 3.0

 打撃の準備である「トップ」の形は自然体で、ボールを呼び込むまでの流れは好い。バットの振り出しにもさほど癖はなく、バットの先端のヘッドも下がることはない。インパクト後のスイングも大きく、強烈な打球を生み出す原動力になっている。

<軸> 
☆☆☆ 3.0

 足の上げ下げはあるので、目線の上下動は並ぐらい。「開き」もどの方向に打ち返すかで、我慢できる時とできない時がある。軸足の形はあまり良くないが、内ももの筋肉は強そうで強烈な打球を生み出している。

(打撃のまとめ)

 脆さがあることは確かで、粗い素材であることは確かだろう。ただし足元が不安定な部分はあるものの、あとはそれほど悪い癖はない。引っ張ってはホームラン、右方向には二塁打・三塁打など外野の間や頭を越える長打が多いタイプ。





(最後に)

 ボールを呼び込むまでは、いい感じで手元まで引きつけることができている。インステップするぶん内角が窮屈になりがちな上に、外角も「開き」を我慢しきれない時があるなど、打てるコースはかなり限られているのではないのだろうか?

 守備・走力はさほど目立つ存在ではないが、パワフルな打撃でいかに存在感を示すかではないのだろうか。いずれにしても対応力は低く、プロの球への対応にはかなり苦労することが予想される。球団は、三塁手あたりで期待しているいう。まずは三軍から、地道に一步一步階段を上がってきて欲しい。