12ｓｙ-3
| 星野 雄大（香川・２４歳）捕手 １７７／８０ 右／右 （岡山東商出身） |
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「強気のプレースタイル」
岡山東商-日産自動車九州-伯和ビクトリーズ、そして香川オリーブガイナーズと、年齢の割にはいろいろなところでプレーしてきた選手。特に昨年は、ソフトバンクに育成枠指名されそうだったところ、企業チーム所属の選手なのでストップがかかったという経緯がある。そのせいなのか？ 今年は独立リーグに進み、プロ入りに備えていたフシがある。そんな 星野 雄大 と言えば、社会人の若手時代から、先輩のケツをマウンドでポンと叩いて気合を入れるなど、怖いもの知らずのプレースタイルが印象的だった。
（ディフェンス面）
全身を使って投手にゼスチャーで指示したり、守っている野手にも常に指示を出しチームを動かします。軽くミットの存在を示したあと、下にグラブを下げないで捕球。そのため、ワンバウンドするような球にも素早く反応致します。フットワークを生かし、幅広くストライクゾーンを使うリード。特に強気に、内角を突くことも多い。ただ今年のアイランドリーグ選抜での試合では、いつもバッテリーを組んでいるはずのマエストリ（この後オリックスに入団）のワンバウンドする球を後ろに逸らしたり、明らかにマエストリがイライラしているのが手に取るようにわかりました。そういった意味では、投手との信頼関係という部分で課題を残す選手なのかなと思えます。ワンバウンド処理に関しては、動き自体は悪くないものの、元々小手先で捕球しようという傾向が強い選手なので、微妙に遅れているのですかね。結構、ボールを逸らすケースが目立ちます。
ボールをしっかり捕球する、という意味でのキャッチングはいいです。スローイングに関しては、1.90秒～1.95秒ぐらいで、プロの捕手としては平均的。少し送球が乱れる時があります。
まだまだ捕手としての総合力には課題があり、プロでも数年ファームで漬け込む必要がありそう。社会人や独立リーグの経験もありますが、即戦力として期待するのは厳しいのではないのでしょうか。
（打撃内容）
都市対抗でもホームランをかっ飛ばすように、荒削りですがパンチ力がある選手。特に引っ張って巻き込む打撃を得意としておりましたが、最近はセンターから右方向に鋭くはじき返す打撃も見られるようになりました。
７５試合 ３本 ３４打点 打率.２３１厘
の成績からも伺えます。ただＢＣ新潟とのチャンピオンシップで、鋭い当たりを連発。持っているポテンシャルは、数字ほど低くないように思います。
（打撃フォーム）
＜構え＞ ☆☆☆☆
ほぼスクエアスタンスで、グリップを高めに添えて構えます。腰の据わり具合・両目で前を見据える姿勢・全体のバランスも取れ好い構え。身体を軽く揺らぎ、適度な緊張感の中にも力みがないところも評価できるポイント。
＜仕掛け＞ 平均的な仕掛け
投手の重心が沈み込むあたりで始動する「平均的な仕掛け」を採用。ある程度の対応力と長打力をバランスよく兼ね備えた、中距離・ポイントゲッタータイプの打者です。独立リーグチャンピオンシップでは、チームの5番を任されていました。
＜足の運び＞ ☆☆☆☆
足をしっかり引き上げて、強く踏み込んできます。またアウトステップして踏み出すように、内角の球を強く意識したスタイル。それでも踏み込んだ足元は、インパクトの際にはブレません。外角でも真ん中～高めのボールに対しても対応でき、右方向への打球も増えてきました。
＜リストワーク＞ ☆☆☆
あらかじめ捕手方向にグリップを引いて構えていますが、そこから更にボールを呼び込む時に引くので、少しトップの形まで持って行くのが遅れ気味。バットの振り出しは、上からインパクトまでロスなく振り下ろされます。
ボールを捉えるときに、バットの先端であるヘッドが下がる傾向が強く。ポイントが後ろになり、右方向への打球が増えました。ボールを捉える能力には粗さを感じますが、ヘッドスピードが鋭く、ひ弱さは感じません。
＜軸＞ ☆☆☆☆
足の上げ下げは大きいのですが、目線はあまり動きません。それでも踏み込んだ足元はブレませんし、軸足も地面から真っ直ぐ伸びて上手く軸回転でスイングできています。結構身体が動いているイメージがありますが、軸は安定しています。
（打撃フォームのまとめ）
社会人時代と、打撃フォームは殆ど変わっていません。また粗いイメージの強い打撃ですが、技術的にはかなり高いものを持っています。アイランドリーグの成績はそれほどでもありませんが、打撃のポテンシャルも低くないと思います。
また打者にとって大きいのは、技術的な部分よりも、自分の打てない捌けないボールを投げ込まれる世界で、それに対処して行けるだけの感性と創意工夫です。こればかりは、本人がいかに体験して行く中で、生き残る術を見出して行くしかありません。しかしそのへんに疑問の残る選手でしたが、このチャンピオンシップの打撃を見ていると、結構ボールに喰らいつく意欲が感じられるようになりました。以前ほど、淡白ではなくなってきているように思います。
（最後に）
攻守にまだ荒削りな部分があり、即戦力として考えるのは厳しいのではないのでしょうか。性格的に強気にガンガン行くタイプで、ある意味プロ向きです。ただプロの捕手として求められる、繊細さがあるかどうかには疑問が残ります。
いずれにしても、少し長い目で見て欲しい選手。個人的には今年も観戦しましたが、プロという絶対的なものは感じられなかったので、指名リストには載せないという評価に至りました。ただプロ入りのタイミングとしては、今が一番のチャンスだった気も致します。性格的にプロ向きですし、注目されればされるほど能力を発揮する実戦肌。捕手でも、自分の存在感をグランドで全面に出す、存在感のあるプレーヤーです。
（２０１２年 アイランドリーグ選抜 VS フューチャーズ）
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| 星野 雄大（２３歳・香川ＯＧ）捕手 １７７／７９ 右／右 （岡山東商－日産自動車九州－伯和ビクトリーズ） |
（どんな選手？） 岡山東商－日産自動車九州と経て、伯和に来た選手です。思いっきりの好いスイングと強気のプレースタイルが売りの存在感溢れる若手捕手です。実弟の大地は、ソフトバンクに今年指名された選手で、本人も岡山東商時代からドラフト候補でした。 （ディフェンス面） 先輩をモノともせずに、叱咤激励するオレ様捕手です。全身を使って投手にゼスチャーで指示したり、守っている野手にも常に指示を出しチームを動かします。ミットの存在を示したあと、下にグラブを下げないで捕球。そのため、ワンバウンドするような球にも素早く反応致します。フットワークを生かし、幅広くストライクゾーンを使うスタイル。特に強気に、内角を突くことも多いリードです。 キャッチング自体は、並ぐらいでしょうか。スローイングは、今回の観戦ではよくわからず。ただ高校時代から２．１秒前後で到達しているなど、地肩自体は結構強かったと記憶しております。いずれにしても、社会人の若手捕手の中で、ここまで存在感をアピールしている捕手は珍しいのではないのでしょうか。 （打撃内容） 都市対抗・かずさマジック戦では、レフトスタンドにホームランをかっ飛ばしておりました。８番打者ながらバリバリの強打者スタイルで、引っ張って巻き込む打撃を得意としております。 ほぼスクエアスタンスで立ち、グリップを高く添えた強打者スタイル。高校時代に比べると、強打者としての雰囲気がプンプンと臭ってくる構えになりました。それでも仕掛けは「早めの仕掛け」を採用するなど、対応力を重視したスタイル。粗さを解消しようと、始動を早めることにしたようです。 足を早めに高い位置まで引きあげて、軽くアウトステップ気味に踏み込みます。腰の回転を促し巻き込むのに適したスイングです。逆に外角への捌きが、この選手の課題ではないのでしょうか。ただ踏み込んだ足下はなんとか我慢できており、外角への対応も期待はできます。 打撃の準備段階である「トップ」を作るのも遅れずに、ボールを捉えるまでもロスの少ないスイング。フォロースルーまで力強く振り抜き、インパクトの際にもバットの先端が下がらずにボールを捉えております。荒削りなイメージがあるのですが、スイング自体は極めて効率的。 体軸も安定しており、打撃技術もしっかりしたものがあります。外角の球への対応がしっかりできれば、打撃でもっとアピールできる選手だと思います。センターから右方向への意識も身につけ、幅広い打撃を期待したいところです。 （今後は） すでに高卒４年目と言うことで、解禁を迎えていた選手です。チームでも存在感を示せるようになったので、来年は年間を通じてアピールできると面白そうです。今、社会人の若手捕手の中では、最も目立つ１人ではないのでしょうか。来季への飛躍、大いに期待して見守りたいと思います。 （２０１０年・都市対抗） |