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塚原 頌平(茨城・つくば秀英)投手 184/78 右/左 |
「全然わからん・・・」 育成枠を除くドラフト指名選手で、これほど動画など動いている映像や写真が不足している選手もいないのではないかと言うほどの 塚原 頌平。もちろん関東を代表する素材として、私自身も観戦候補としてマークしていた選手だった。しかしこの夏は、まさかの一回戦負け。これによって、完全に彼を見る機会を逸してしまったのだ。そこで今回は、僅かな写真やデータを元に、どんな選手なのか想像してみたい。 (投球スタイル) MAX148キロを記録するストレートに、スライダー・フォークなどを武器に、イニング数以上の奪三振を奪う本格派。大体アベレージだと常時140キロ前後で、140キロ台を越える球も多いと言う。 (最後の夏) 土浦日大打線に、2回2/3イニングで、8安打・6失点で降板。高めに浮いたストレートを狙われ、自身経験がないほど序盤に打ち込まれ最後の夏を終えた。 ここで気になるのは、いくらマシン練習でストレート対策をしてきたチームとはいえ、ストレートを狙い打たれた点。こう考えると、球速はでるもそれほど打者を圧倒するほどの球の質はないのかな?と言う印象は受ける。 またフォークと言う決め球やスライダーと言う変化球を持っていても、悪い時に悪いなりにと言うピッチングに切り返る術・センスに欠けていたのでは言う印象は受ける。 そういった素材としての可能性は秘めているものの、まだまだ実戦力には欠ける側面が、早くから評判でも、イマイチ上位までチームを押し上げてこられなかった要因かもしれない。それでも2年夏は、エースとしてチームをベスト8までは押し上げるぐらいの能力はあったようで、最終学年で怖さを知った選手と怖いモノ知らずでガムシャラに投げられた下級生の時との差が出た感じがする。 (投球フォーム) 手足の長い投手体型で、腕の振りに良さがある投手のようです。そういった素材としての魅力と、まだまだ未完成で今後の上積みが期待できる秘めたる才能が魅力なのでしょう。 しかし最後の夏のスカウトのコメントの中に「体重移動が早かった」とコメントもあり、この試合では「着地」が早くなり、フォームにイヤらしさ・粘りに欠け、開きが早くなってボールが見やすかったことが伺えます。 ただ「野球小僧・10月号」の投球フォーム2番目の写真をみると、「着地」の時点では、ボールを持っている腕は頭の後ろにあり、ボールの出所は隠せている感じが致します。かなり夏は、フォームのバランスを崩していた可能性もあります。むしろこの写真で気になるのは、テイクバックした腕が、背中のラインよりも後ろまで入っており、故障への心配の方が気になります。アフターケアには充分注意して欲しいところです。 この連続写真を見る限り、足の甲の押しつけもよく、元来はもっと低めに押し込めるタイプではないかと思います。ただ最後の夏は、開きが早くなり、リリースも甘かったのかもしれません。グラブも最後まで内に抱えられていそうで、それほど両サイドへの制球も悪くないのではないのでしょうか。 まだまだ未完成でリリースが安定しないため、多少アバウトな部分は残るのかもしれませんが、それほど制球に破綻があるようなタイプには見えませんし、投げ終わったあと大きくバランスを崩している感じも致しません。 楽天 (今後の可能性) ここまで観てくると、少しイメージが膨らんできました。恵まれた投手体型と腕の振りなどからみられる素材の良さ・将来的な上積みが期待できる選手。その反面・まだまだ実戦力に課題を残す発展途上の高校生といった感じでしょうか。 そうかと言って、極端に投球フォーム・制球に破綻があるわけではない。フォームの粘りから来るイヤらしさや開きなどを修正して、上のレベルでも使える技術を身につけるのかが課題なのでしょう。 高校生にしてフォークと言う縦の変化を武器にするようなので、これにカーブなどの緩急が交えると、投球の幅が更に広がりそうですね。更にスライダーあたりで、横の変化でしっかりカウントが整えられるようだと、両サイド・高低と的の絞りにくい多彩なコンビネーションで、相手を翻弄できるかもしれません。 ドラフト4位での指名と言うことで、図抜けた素材ではないのかもしれませんが、その将来性に期待して、今後の成長を見守りたいと思います。個人的には、これほど根拠に薄い寸評を書いたのも初めてで、大きく反省するところであります。 この記事が参考になったという方は、ぜひ! |